黒目のフネと拌棒を作って頂く事は可能でしょうか?。
ご質問の件ですが、対応出来ない事は無いと言うのが正直な処です。過去にも幾つか頼まれて作った事があります、依頼者の希望等でサイズは様々で、一番多く作ったのは、フネの開口部で長さ約120cm、巾約70cm弱の物です、必然的に拌棒もそれに見合ったサイズになります。因みに、昔からの作りだと、各留めの部分(コーナー)に三角の当木をして作ります、私も今まで頼まれた物はその様に作りました、けれども「手黒目精製について」の画像に有る私のフネは、当木で埋めない単なる留めの状態で作りました。当木は補強の意味も有りますが、最後の漆を穴から外に送り出す作業で、返って当木が無い方が綺麗に始末出来る事、それと黒目の作業の時、端の漆も確り持ち上げる事が出来、量が多い時は少しでも黒目る時間を短くする事が出来るからです。フネは使う人が黒目る量との兼ね合いでサイズは決まりますので、一概に値段を出す事は出来ませんが、正直前出のサイズで、4万・5万でも作りたく無いと言うのが本音です。外側には補強の板を組み込みますが、本体に使う材は無垢板だと、返って割れが出て使い物になりませんから合板ですが、朝顔状の開口した作りは、非常に難しい物で、大工さんの知識を必要とします。ご自身で作るとなれば、その難しさが判って頂けるとおもいます。拌棒は長時間の作業になる場合、軽い方が良いのでオール桧です。そんな事から、作るとなればかなりの時間を頂きたい事と、値段はサイズにより違いますので、ご相談のうえと言うご返答になります。
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