漆器の扱い方

★漆器の扱い方
漆器というと、取扱いに気を使うとか、片付けが大変だとか言う方が多いですが、使い慣れれば扱いも楽ですし、他の素材の器と比べても、温かみの有る食事や演出が出来ると思います。大まかですが、以下の点に気をつけてお使い頂ければ、長く使って行けると思います。

●電子レンジ、オーブン等での使用はしないで下さい。            
●食器洗浄機、乾燥機での使用はしないで下さい、食器洗剤の入ったぬるめのお湯で、柔らかい布やスポンジ等で洗い、後流水で洗い流し、そのまま洗いカゴ等に伏せ置いて下さい。汚れがこびり付いて取れない時は、食べ物の汚れですので、しばらくぬるま湯に浸け置きし、汚れがふやけたら同じように洗って下さい。水気が少なくなったら乾いた布で拭いて下さい、そうする事でより艶が増してきます。      
●タワシ、みがき粉等の使用は傷が付きます、使わないで下さい。     
●漆の唯一弱点は、紫外線に弱い処です、日の当たる場所での使用は避けて下さい。

以上の点だけでも、気をつけてお使い頂ければ、艶の変化を含め楽しんでお使い頂けると思います。

漆器は電子レンジが使えないとか、扱うにも気を使うとかで、使う事を敬遠される方が居ますが、塗り物の器の上には瀬戸物を重ねないとか、洗うにしても少しは気を使って洗うように等、僅かな手間が要ります。その僅かな手間を惜しんで、何でも楽な方法を考える事は決して良い事とは思えないのですが・・・・、子供を育てて行くうえでも、少しの手間が掛かる事は、使い捨てで無く、物を大事に使っていく事を教える意味で大事な事だと思います。

尚、艶が増してくるのは手黒目(てぐろめ)精製した漆を塗った、私の漆器で、他の全ての漆器がそうなるとは限りませんし、研ぎ出して艶をかける、呂色(ろいろ)技法の物もそうなるとは限りません。


★八角箸の洗い方について
箸を洗う時に何膳かまとめて、きりをもむ様に洗う方がいらっしゃいますが、八角箸を初めとする他の箸もそうですが、角が擦れて丸くなってしまい、麺類を摘まめると言う特徴が無くなってしまいます。私が作っている箸に関しては、どうか縦方向のみの洗い方をして下さい。




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