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◆国産漆生産地浄法寺の現状と今後
浄法寺講演会 1
平成23年2月19日に塩尻市市民交流センター「えんぱーく」に於いて、木曽漆器組合青年部の主催で「国産漆生産地浄法寺の現状と今後」と題した講演会が有りました。浄法寺とは、今まで数名の掻き職人の方しかお付き合いがなく、詳しくは良く知らないので、全体についてお聞き出来る機会は勉強になると思い、出かけて行きました。因みに、わたしが持っている漆掻きの道具全ては、浄法寺の掻き職人さんから頂いた物です。

浄法寺講演会 2
浄法寺からは2名の方が来られ、画像左の方は漆生産組合の事務局長をされている松沢さん、右の方は掻き職人の猪狩さんです。松沢さんは、元々は岩手県職員として働いていた方でしたが、浄法寺漆の普及にと退職され、其れまでは主に生漆を販売していた産地でしたが、近年は精製した漆にも力を入れ、少しでも付加価値の出る方法を取り入れています。

浄法寺講演会 3
浄法寺は言わずと知れた国産漆の最大の産地で、国産漆の8割以上の1.4t前後を毎年採取しているそうです(凄い)。只、日本で使用されている漆の90%以上は、外国産(主に中国)が使用されているのも現実だそうです。近年は日光東照宮等の文化財修復事業に需要が有り、高値安定が見込まれていた様ですが、それも修復工程の見直し(建物自体の傷みが激しく、漆掛けの工程まで行けない)等で、需要がストップしていたりで、漆がダブつき気味だそうです。

浄法寺講演会 4
終わりの方では、掻き職人の猪狩さん自身が、昨年採取した木の伐採した物にカンナを入れて実演してくれました。猪狩さんは、輪島で5年程漆器作りを勉強された時に、漆掻きに興味を持たれ浄法寺に移り住まれ、現在27名の漆掻き職人がい居て、高齢の方が多い中で若手の掻き職人だそうです。習い初めの頃の採取した木も持って来てくれましたが、昨年掻いたカンナの跡は、均等な幅で美しくも見えました。

実際にお話を聞けたり、実演を見て勉強になりましたし、その後に話をする事が出来て有意義な講演会でした。先日の東日本大震災では、沿岸部では重大な被害を受けました、幸いと言ってはいけませんが、浄法寺では沿岸部程の被害も無く、私の知り合いも無事でした。需要先との遣り取りで、採取した漆もダブついたり、全体に年々需要も少なくなって来ている様です、少しでも求める事が出来ればと思いました。又被災地に対しても、今年だけでなく、長いスパンで少しでも支援して行かなければと思います。最後に、今回の講演を企画して頂いた漆器組合青年部に感謝致します。
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