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木曾漆器について
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60 | 個展やグループ展の予定は有りますでしょうか?。 |
以下はカテゴリ内に掲載されているFAQです。
ご質問の件についてですが、二つの理由が有って木地堅めの後にしています。私も初めは白木地の状態から着けるやり方で習いました。けれども、そのやり方で作業を進めて行くと、木地溜め塗りの場合に、はみ出た部分の漆分が汚くなり、その後の作業性が良くなく、しかも綺麗にしておかないと仕上がりも汚い物になってしまいます。もう一つは、白木地にカイマワシをした場合、漆分(米糊の水分も含め)が早くに木地に吸い込まれてしまい、惣身粉分が因り多く残る様な感じになり、硬化と言う事では落ちる感じがしたからです。確固たる確信は有りませんが、着けたままの物を数ヶ月置いて、両方の劣化具合を比べて見て、感じた次第です。
当HPをご覧頂き有難うございます。ご質問の件ですが、父が(父は本家で修行し、独立しても暫くは主に小物を手掛けていました。)存命中は主に、座卓と言われるテーブルを初め・棚・衝立等の大物を手掛けていて、私も30代後半までは主体に手掛けていました。座卓等の大きさは、4尺×3尺・5尺×3尺・6尺×3尺等が多く、希に巾は細いけどカウンターの様な7尺・8尺等の物を手掛け、黒無地や堆朱等の変わり塗りで、研ぎ出しの呂仕上げが主でした。メニューの「請け仕事」や「修理」の画像に有る様な家具も、同じような研ぎ出しの呂仕上げで仕上げてもいました。その様な仕事内容の中、20代後半から小物を少しづつ手掛けて来て、現在は主に小物の塗り立て仕上げが多いです。時代の流れで、大物の仕事が少なくなって来た事は否めないです。大物の場合はあまりにも大きな物や重量の有る物は対応出来ない場合が有りますので、現物や図面からのご返答になります、ご検討下さい。
ご質問の件ですが、私の手持ちの刷毛には全て漆を掛けて有ります。決して塗ってあるのではなく、木地堅めをする様に、生漆を希釈した物を染み込ませ、摺り仕上げの様に余分な漆を拭き取り乾かし、それを3回ほど繰り返しています。最後の摺りの前には少し乾研ぎ(からどぎ)をして、表面のザラツキを無くしています、その為、僅かな漆の層が有るだけですので、切り出し作業の時、鉋刃を傷める事も有りません。それならば、白木地のままで良いのではと、思う方が居るかもしれませんが、長年使用して行きますと、硬化防止の油が表面に浮き出て来て、ベタベタした状態になり扱い辛い刷毛になってしまいます。あくまで、必要最低限の漆掛けをしてあるだけです。
お問い合わせの件についてですが、細かな寸法については、私自身が長年使って来てみて、使っている様々な大きさの漆丼との相性等から算出した物で、正直父から受け継いだ時とは違う寸法です。その為自分で考えて算出した物ですので、お教えする事は出来ません、申し訳ありませんが、使う方がご自身で工夫してみて下さい。只、扱う材料については、欅や楢等の堅木を使って下さい、何故なら、廻し手と支柱の接点が長年使用して行くと、「両透漉しの使い方」の画像にもある様に、食い込んで行きます。使用して行くには何ら問題ありませんが、軟らかい材ですと正直長く持ちませんし、支柱の差し込み部分等、何処かに「がたつき」が出てきます、桂の材で作った片搾りの物を見た事が有りましたが、おそらく数年後には使いづらくなったでしょう。透漉しは一生物の道具です、材は奢る(おごる)位の物が良いです。頑張ってみて下さい。