このカテゴリ関連の情報
カテゴリ | FAQ | 最新FAQ |
木曾漆器について
|
60 | 個展やグループ展の予定は有りますでしょうか?。 |
以下はカテゴリ内に掲載されているFAQです。
基本的に可能です。只、文化財修理では無いですが、元と同じ完璧な修理をご希望でしたら、作られた方にお願いした方が良いと思います、そのような修理をご希望の場合も対応致しますが、金額が高くなる場合が有ります。ごく一般的な修理でしたら、ご予算・納期含め出来る範囲で対応致しますので、ご検討下さい。
一言で言えば、他の物にも言えますが、良い物は値段に反映されます。只、高価だから良いとも言えない処も有ります、先日、途あるお店で、老舗と言われている「山〇〇〇堂から買ったんですよ」と言う、一輪挿しの壁掛けを見ましたが、拭き付け塗装でしかも漆では有りませんでした、大きく商売をされてる所ほど製造をしてなく、商社のように商売をされてる所が多いと思います、その意味で、私は雑誌やテレビ等のメディアに出る所ほど信用しないようにしています、実際には製造していなくパフォーマンスで見せている所が多々有るからです、実際にアポなしで、普段の製造している処を見ない限り、信用できないからです。一例を挙げますと、一客¥6,000のお椀が有るとします、物には売り値があるように、卸値が有ります、私自身の品物にも有ります、その場合はコンスタントに作品を売って頂けるので、一般のお客様とはどうしても区別されます。仮に卸値が売値の60%とした場合、卸値は¥3,600です、その価格で、布貼りをしない地塗り(直に塗り重ねる)工程の方法で仕上げる場合、仮に塗りで下塗り・中塗り・上塗りの3回塗った場合、品物を空中で塗る事が出来れば別ですが、そんな事は不可能であり、表と裏があるので、各2回の合計6回塗る事になります、さらに最初に白木の時に漆を染み込ませる木地堅めを数回、塗る前にはその都度途研ぎが有りますし、研ぐ前には素地の凹みを直す傷見と言う下地工程等諸々あり、材料込みで仕上げようとした場合、木地代が10円・20円で出来れば話は別ですが、そんな事は有りえない事で、普通に考えると、木地代を差し引けば¥2,000代で先の工程を仕上げなくてはなりません。塗りも3回塗りだけで良いのかも疑問です、さらに卸値が60%で済むのかなのをを考えると、私は一客最低¥8,000位頂くように設定しています。求める人が、安価でいいんだと言えば中国製のお椀で良いわけで、決して悪いとは言えませんし、求めるひとのニーズに有っていれば良いと思います。只一言、どうぞ中国経済発展の為に役立って下さいと言いたいです
質問の件ですが、正直言いますと私にも解りません。説明しきれない様々な技法が有ります、只、大まかに分けますと二つの技法に分けられます。一つは塗り乾いた表面を炭・砥石・ペーパー等で研ぎ、後磨きあげる技法で、呂色技法と言います。もう一つは、お椀等の小物に見られるように、塗り乾かして仕上がりの技法で、塗り立て技法と言います。それぞれ技術が必要で、たとえば呂色技法でしたら、平らな部分はあくまでも平らに、鏡面に仕上げなければいけなかったり、塗り立て技法でしたら、刷毛目も無く、ゴミ等の節が着いていてはダメとかあります。一般的に漆器製造は、専門分野毎に作る人が分かれています、塗りも呂色が専門な人、塗り立て専門の人、又それぞれに大物専門の人、小物専門の人等が居ます、それぞれ得意の分野、スペシャリストで漆器作りをされています。ちなみに私は塗り・下地・一部木地作り、全ての分野をやりたく漆器作りをしてきました。
木目が見えるとの事ですので、おそらく摺り(すり)仕上げだと思います。摺り仕上げは漆の木から採取した漆そのままを木に摺り込んでいく技法です。そのままではゴミ等が有るので、和紙等を使い漉し(こし)ます、拭き紙、布等を使い余分な漆を拭き、乾燥後また摺りの繰り返しで仕上げます、その為拭き仕上げとも言います。回数ですが仕上げる人により様々です、耐久性や見栄えを考えれば多ければ多いほど良いものになります。ちなみに摺り仕上げは塗るとは言いません、何回摺った、何回拭きあげたと言い、専門の刷毛で塗る技法で仕上げた物を何回塗ったと言います。
漆は天然の樹液です、基本的にどんな木でも塗る事が出来ます。只、乾き難く時間の掛かる材が有ります。例えばクルミ等がそうです、特性から油分が多いので一番最初に塗った漆が乾くのに時間か掛かり、ムラになりやすいです。又、塗ってもその材の表情が死んでしまう材も有ります。例えば屋久杉やブラックウォールナット等がそうで、材特有の陰影が死んでしまいます。けれども、使う人、作る人がそれでも良いんだと言う事であれば、決して止めたほうが良いと言う事では有りません。ちなみに、私が今塗ってみたい材はデイゴ(デエゴ?)の木です・・・・・。